先日の改正FIT法の施行にあたって、太陽光発電所周囲へのフェンスの設置が進んでいます。
今までは農地や空き地に太陽光パネルを設置したままの状態でしたが、
フェンスの無い太陽光発電所では盗難やイタズラが時々発生しています。
太陽光パネルそのものを盗まれるケースは稀ですが、比較的軽量のケーブルなどを盗まれてしまい、
発電ができなくなってしまったという発電所はいくつもあるそうです。
ここでは、太陽光発電所にフェンスを設置しなければいけない理由と、
実際に太陽光発電所へ設置されているフェンスの特長をお伝えします。
◆目次
理由①:敷地内への侵入による事故を防ぐため
屋根に設置されている太陽光パネルに比べ、
野立ての太陽光発電所はイタズラや盗難のリスクが高くなります。
上の写真のようにフェンスの無い太陽光発電所は、敷地内へ容易に入ることができます。
例えば近所の子供が太陽光パネルによじ登って遊んだり、
架台に潜り込んでしまうことが考えられます。
その際、もし太陽光パネルが落下して子供が怪我をしたら、一大事です。
怪我の責任は、敷地内への立ち入りを管理していなかった太陽光発電所の運用者になります。
また、イタズラによる太陽光パネルの破損といったリスクも考えられます。
理由②:盗難やイタズラを防ぐため
人の少ない場所に設置された太陽光発電所は、資材の盗難等のリスクが高い場所と言えます。
また、町中に設置されている場合も、
人の少ない夜間を狙ってケーブル等を盗むといったケースもあります。
また、子供のイタズラによって太陽光パネルが破損するといったリスクも考えられます。
例えば、フェンスの設置されている太陽光発電所とそうでない発電所では、
どちらが狙われやすいでしょうか。
言うまでも無く、フェンスを設置することは盗難やイタズラを防止するという
とても大きな意味をもつリスク回避方法なのです。
理由③:改正FIT法で決まっているため
先日に施行された改正FIT法により、フェンスの設置が義務化されました。
以下に資源エネルギー庁の改正FIT法のリンクより、フェンスに関するQ&Aを掲載しました。
Q:柵塀にはどのような素材を用いればよいですか。また、第三者が入れないようにするためには、柵塀の高さや発電設備との距離はどうしたらよいですか。
ANS:
柵塀の素材は、ロープ等の簡易なものではなく、フェンスや有刺鉄線等、第三者が容易に取り除くことができないものを使用してください。また、第三者が容易に乗り越えられたり、柵塀の外部から発電設備に容易に触られたりしない高さ・距離で設置してください。
柵塀を設置することが困難な場合や第三者が発電設備に容易に近づくことができない場合にも、柵塀の設置は必要ですか。
ANS:
柵塀の設置が困難な場合(屋根や屋上に発電設備を設置する場合等)、第三者が発電設備に容易に近づくことができない場合(塀に囲われた庭に発電設備を設置する場合、河川や崖に面した場所に設置する場合等)には、柵塀の設置は不要です。
また、ソーラーシェアリング等を実施し、柵塀の設置により営農上支障が生じると判断される場合にも、柵塀の設置は不要ですが、容易に第三者が近づき事故等が起こることを防ぐため、発電設備が設置されていることについて注意喚起を促す標識を別途掲示するようにしてください。
既に運転開始している発電設備等にも柵塀の設置は必要ですか。その場合、いつまでに設置すればいいですか。
ANS:
平成28年度までに認定を受けた太陽光発電設備についても、新制度の基準が適用され、柵塀等の設置が必要です。この場合には、経過措置として新制度の施行から1年以内(平成30年3月まで)に設置を行ってください。
太陽光発電設備の場合で、太陽電池とパワーコンディショナーの設置場所が離れていますが、それぞれに柵塀の設置が必要ですか。また、それらを一括りで囲う必要はありますか。
ANS:
柵塀の設置は、第三者がみだりに発電設備に近づいたり、触れたりすることによって危害が及ぶことを防ぐための措置です。大抵の場合、パワーコンディショナーのような収納箱等により囲われている設備については、柵塀を設置する必要はありません。
旧制度で認定を受けた低圧の発電設備が複数隣接している場合、1つの発電設備ごとに柵塀の設置が必要ですか。
ANS:
本来は発電設備ごとに柵塀等を設置するものです。ただし、過去に低圧分割で認定を受けた場合については、保守管理の実施に配慮し、複数の発電設備をまとめて柵塀等を設けることとしても構いません。
柵塀の設置をしたことはどのように確認されますか。
ANS:
認定後において、認定事業者の方々に提出していただく費用報告の中で、柵塀を設置したことについて、何らかの資料・データ等を報告していただくことを想定しており、詳細は今後検討します。
柵塀の設置が必要な場合に設置をしないと、どうなりますか。
ANS:
指導・助言や改善命令、認定取消しの対象となります。
以上【資源エネルギー庁 改正FIT法 新制度に関するよくある質問】より引用。
以上のことより、敷地内へ立ち入ることが難しい場合を除いて、
野立ての太陽光発電所にはフェンスや柵を設置する必要があります。
ではこういった太陽光発電所には、どのようなフェンスが多く設置されているのでしょうか。
ここからは、太陽光発電所に設置されているフェンスの特長についてお伝えします。
フェンスの特長①:フェンス高耐久である
【らくらくメッキフェンス 設置場所①】
太陽光発電所にフェンスを設置する場合、耐久性の高いフェンスが好まれる傾向があります。
というのも、太陽光パネルには20年~30年の動作保証が付帯されることが多く、
太陽光発電所は数十年かけて運営することがほとんどです。
その場合、ロールフェンスや通常の鉄製フェンスなど、耐久性が低いフェンスを設置すると、
何回かフェンスそのものを取り換える工事が必要になってしまいます。
そのため、太陽光発電所に設置されるフェンスは、
メッキ加工がされている耐久性の高いフェンスが選ばれる傾向にあるのです。
フェンスの特長②:フェンス価格が安い
一般的なフェンスを設置する場合、フェンス1mあたりに掛かる費用はおよそ1万円程掛かります。
費用は大きく3つに分けられます。
①フェンス本体
②基礎資材
③設置工事費用
これらの価格がフェンスを設置する際に掛かる費用です。
太陽光発電所を囲う場合、数百メートルのフェンスが必要な場合が多く、
少しでも費用を抑えたいという要望が多いです。
そのため、一番費用の掛かる【①フェンス本体】を少しでも安く抑える方が多いのです。
フェンスの特長③:設置工事費が安い
フェンスを設置するためには、フェンス本体価格以外にも
基礎資材や設置工事費用が発生します。
一方で、基礎資材を使わずに設置できるフェンスもあります。
「らくらくメッキフェンス」のように、
杭パイプを地面に直接打ち込むことで基礎資材を用いた基礎工事をせずに
フェンスが設置できる商品規格もあります。
この場合、基礎資材費用が掛からないのはもちろんですが、
コンクリートやモルタルを使用しないため、
工期そのものを短くすることで設置工事費用を抑えることができるのです。
太陽光発電所のフェンスにつきましてご不明な点などございましたら、
屋外防犯製品の販売サイト「Fieldsaver.com」までお問合せください。